たとえば、脳梗塞後で多くみられる麻痺は片側だけにおきます。歩行や移動にはアンバランスが生じるために、助けが必要になります。
ところが、現状では麻痺側だけでなく健常側も含めて、すべてをサポートしようとする機材が大半なので、結果的に廃用性萎縮(※1)やADLの低下(※2)をもたらしてしまいます。アンバランスの一部をささえられれば、これらの障害は相当カバーされます。脳梗塞後でも歩いたり、自転車にのったりできます。
これまでできたことが病気でできなくなる、誰もがいつかは体験することです。
多くのことをあきらめてしまいますが、その前に、パラサイクルを試してください。
普通の自転車は乗れなくても、パラサイクルなら買い物にいけるかもしれません。一人一人の可能性を最大限活かす機材です。
※1.廃用性萎縮:筋肉を長期間使わないために衰えてしまうこと、心身の機能の低下につながります。
※2.ADLの低下:健常であれば意識することなく行うような日常生活動作(食事、着替え、排せつ、移動など)ができなくなること